Angling with Copen

　

マグシールド導入で可能となったスケルトンのスプールや
極力無駄を省いた軽量・極小ボディーなどミリタリー＆メカニカルで
一目見てそれとわかる存在感のある外観ですね。（好みはともかくとして…）

受賞の主旨を鑑みると「防水・軽量・耐久性」という機能のコンセプトに
この極限的でソリッドな外観が相乗してのグッドデザイン受賞に思います。

一方、12イグジストはともかく、ダイワもシマノも最近のリールは
どうしてこうもボディーやスプールにスペックやロゴの「文字」を入れるんでしょうかねぇ～。
カーボン系新素材の導入でボディーは小型・軽量化し機能面は着実に進歩を遂げたのに、
文字量は以前よりむしろ増えた印象で、何だか安っぽく垢抜けない感じがします

文字の内容だってもっと精査して必要最低限に絞り込めるでしょう。
仮に入れるにしても字体、場所などの「デザイン性」をもう少し考えて欲しいものです。

あれじゃぁ～せっかくのリール自体の外観デザインも台無しですよ…。


　樹脂素材の現行モデルで無垢はイマイチかも　～　07セルテートビンテージカスタム

以下、グッドデザイン賞HP より抜粋。

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受賞対象名　…　フィッシング　リール ダイワ　イグジスト
事業主体名　…　グローブライド株式会社
分類　…　個人用品、育児・介護用品
受賞企業　…　株式会社ディーアイディー （東京都)）
受賞番号　…　12GA10104

受賞対象の概要
DAIWA EXISTは「耐久性を犠牲にしない軽量化」をテーマに開発した。
軽さと剛性でマグネシウムを超える素材「ZAION」をボディ、ローターに採用。
強度は維持しつつ贅肉をそぎ落とし極限の軽さを実現した「AIR ROTOR」を搭載することで、
従来比最大10gの軽量化。操作性と感度性能を大幅にレベルアップさせています。
強度以外の耐久性についても独自の防水構造「MAG SEALED」を
ボディ部とラインローラー部に施し、塩ガミ、異物の侵入を防ぐことで
初期性能を維持し安定した性能を発揮します。
アイテム構成においてもサイズ別に適したギヤ比、巻糸量、
ハンドルノブの大きさなどを特化させています。

プロデューサー　…　グローブライド株式会社
ディレクター　…　株式会社ディーアイディー　近藤　俊
デザイナー　…　株式会社ディーアイディー　近藤　俊　正木　勝也
発売　…　2012年2月22日
価格　…　75,000 ～ 79,000円

受賞対象の詳細
開発・企画について
サステナブル社会（持続可能な社会）の実現に向けて、応募対象が取り組んだこと
防水性能を始めとした耐久性のアップにより壊れにくく、
初期性能が安定して長く使えることで、安心感を提供する。
また従来品とのパーツの互換性を多く持たせることで（スプール・ハンドルなど）、
無駄な廃棄物を出さないという点で環境面にも配慮している。

デザインについて
■ 「身体・人間」の視点からみて、応募対象が提供できること
タックルの軽量化に共通するメリットとして実使用での疲労の低減があるが、
この商品については特にその軽量化が際立ったレベルにあるため、そのメリットも特に大きい。
この商品のターゲットはアングラーの中でも特に上級者であるため、
傾向として実使用時間・回数が多く、この疲労の低減は非常に受け入れられやすい。

■ 「生活」の視点からみて、応募対象が提供できること
お客様はフィッシングを通じて、より豊なレジャーを期待しています。
それに対し使用中のトラブルは反ってストレスを溜めることとなります。
DAIWA EXISTでは耐久性・操作性という面から使用時のトラブル発生を極力抑え、
快適に過ごせる時間を提供します。

■ 「産業」の視点からみて、応募対象が提供できること
かつて無いほどの高性能・斬新な外観を提案していくことで、
市場の活性化が図れその一連の動きが継続することで
関連する同業社、流通、メディアなど業界全体の活性化へと繋がる。

■ 「社会・環境」の視点からみて、応募対象が提供できること
開発を通してグローブライド社が掲げる「BE EARTH-FRIENDLY」の理念に則っています。
具体的には既述したパーツ互換性を高めることでの廃棄物の削減を図る。
本体の塗料や包装品のインク・紙、
販促用の専用カタログの印刷用インク・紙に至るまで環境に配慮したものを使用。
さらには化粧箱〈パッケージ）については
ダンボール素材を使用することでリサイクル可能としている、という点。

ユーザー・社会に伝えたいこと
DAIWA EXISTではフィッシングというレジャーの中で
使って性能を発揮して満足感を得ていただくことに重きを置いていますが、
一方でフラッグシップモデルという性格上、
コレクション的な側面も持ち合わせており、そうした側面を適えるべく、
この外観デザインを通じて所有することの満足感を提供していきたいと思います。

審査委員の評価
釣り用リール。ロッド（竿）と一体となり、釣り糸を巻き上げるに過ぎない道具が、
なぜここまで流麗で複雑で、難解でなくてはならないのだろうか。これには明快な解がある。
長い年月とともに機能追求され磨き上げられた結果であること。
釣りは、たんに釣り上げることが目的ではなく、
ロッドやルアー、釣りのスタイルと一体になって道具が存在すること。
さらにはフラッグシップとしての象徴性が、釣りの思想を形成するからである。

担当審査委員
戸谷毅史 （ユニット長） 川島蓉子 サイトウマコト 廣田尚子 山田晃三